あなたが知らないわきがの種類。臭うのは脇だけじゃない・・・
「わきが(腋臭)」という名前から、「腋(脇)から強いにおいがすること」であると一般的に認知されていますが、実はわきがにも種類があります。ここでは、どんなわきががあるのかを詳しくご説明していきますね。
1.わきがには種類がある!
わきがは「アポクリン腺」という腺から出る汗(アポクリン汗)が多く、強い臭いを発生する体質です。「アポクリン腺」は脇の下以外にも存在するため、臭いが出る場所の違いにより2種類のわきががあると考えられています。
【わきが/腋臭】
腋臭症(えきしゅうしょう)とも呼ばれる体質ですが、重度の場合は疾患として扱われます。腋の下のアポクリン腺が一般の人よりも多い、あるいは働きが活発で、アポクリン汗が多く出ます。アポクリン汗は脂肪やたんぱく質を多く含んで、雑菌が繁殖しやすく、すぐに強い臭いを発生します。
わきがの特徴
・鉛筆のような臭い、金属のような臭い、香辛料やネギのような臭いとも言われる。
・脇の下の肌やわき毛につき、渇いたタオルなどで拭いても臭いは取れない。
・衣類の脇に黄色いシミを作りやすい。
【すそわきが/裾腋臭/外陰部臭症】
アポクリン腺から出る汗により、強い臭いが発生する点は一般的なわきがと同じです。しかし、乳首や性器周辺にもアポクリン腺が存在するため、「乳首が臭う」「性器が臭う」ということがあります。この症状を「外陰部臭症」、一般的には「すそわきが」と呼びます。
すそわきがの特徴
・必ずしもわきがの人がすそわきがではない。
・しかし、すそわきがであるとわきがである可能性は高い。
・女性のほうが多いと考えられているが、実際は違う原因である場合も多い。
2.女性に多い悩み、「すそわきが」とは?
すそわきがについてさらに詳しくご説明します。日本人にはごく少ないといわれているすそわきがですが、インターネットで検索してみても、実際に「すそわきがかもしれない」と悩む女性は少なくありません。
■女性に多いのはなぜ?
女性に多いと言われていますが、男性より女性のほうがアポクリン腺が発達するというわけではなく、理由は明確にはわかっていません。
ただし、考えられる理由として、次のようなことが挙げられます。
・性器の形や下着の違いで、女性のほうが湿気や汚れが溜まりやすく、臭いが発生しやすい。
・膣の疾患で臭いが発生する場合も多く、すそわきがと勘違いしてしまう。
■対策は?
乳首や性器の臭いが強いと感じたら、どうすればよいのでしょうか。
(1)まずは婦人科を受診する。
性器や下着につくおりものの臭いが強い場合、まずは婦人科を受診しましょう。健康な女性であってもおりものから臭いがすることはありますが、性病にかかっている場合や膣が炎症を起こしている可能性もあります。乳首についても、痒みや痛みを併発している場合、皮膚炎などの可能性があります。
(2)検査をして特に問題がない場合は?
特に異常がないことがわかった場合には、「清潔にする」「通気を良くする」ことを心がけましょう。
・下着やブラジャーを頻繁に換える。
下着については、小さなナプキンや「おりものシート」などを利用するのもよいでしょう。トイレの度に新しいシートに交換するようにしてください。
・シャワーやビデの回数を増やす。
ただし、洗い過ぎは、逆に悪化する可能性があります。特に膣には菌がいて外部から雑菌が侵入するのを防いでいるので、膣内を石鹸で洗うのは避けましょう。使い捨てビデなども効果的です。
・陰部の毛を整える。
陰部の毛の量が多い方は、陰毛をはさみでカットして、毛の量を減らしてみましょう。それだけで通気性もよくなり、清潔を保ちやすくなります。皮膚も弱くデリケートな部分ですので、かみそりや毛抜きなどで刺激を与えないようにしましょう。