わきがの手術は保険は効く?10万円以下でわきが手術を受ける方法
治療に保険が効くかどうかは、経済的な負担を考えても非常に重要なポイントです。
一般的な理解としては、次のようなものに保険は効きにくいと考えてください。
・ 美容の意味合いが大きい手術
・ 高い技術が必要となる治療
「わきがは病気ではなく体質である」ということを考えると、保険が効かないように思われますが、わきが手術の中には保険が効くものもあります。では、詳しくご説明しますね。
1.保険を扱ってくれる病院を探そう
病院には「保険診療」を行っているところと、そうでないところがあります。保険診療に対して保険の対象にならない診療を「自由診療」と言います。
ですから、まずは保険診療を行っている病院を探す必要があります。保険診療を行っていても、治療や治療の意味によって自由診療扱いにする場合もあります。その場合にはまず診断を受けてみなければ保険が効くかどうかはわかりません。
2.保険が効く手術の種類
手術の種類によって保険が利くものとそうでないものがあります。わきが手術の場合、「剪除法(皮下組織剪除法)」であれば保険が適用される可能性が高まります。
【剪除法(皮下組織剪除法)】
脇のシワと平行に皮膚を切開し、皮膚を裏返してアポクリン腺などの皮下組織を削り取る手術。
切開手術であるため、術後の安静が必要。また、傷が残る、色素が沈着するなどの問題点もある。
剪除法がわきが手術の中でも「標準的な技術や器具を必要とする手術」という前提で考えるとわかりやすいでしょう。剪除法よりも高度な技術、高度な器具・装置を使うものは保険適用外になります。
ただし、この基準は法律で具体的に定められているものではありませんので、その他の手術であっても医師の判断で保険が適用されるケースがあります。逆に、剪除法であっても保険が適用されない場合もあります。手術を決める前に、十分確認するようにしてください。
3.基準はわきがの「臭いの強さ」
保険診療になるか、自由診療になるかを医師が判断するときの材料となるのが「わきがの臭い」です。手術が必要なほどの臭いかどうかを判断するのは病院やクリニックの専門医です。
臭いの判断方法は、病院やクリニックによって異なります。基本的には、「医師が臭いを確認する」必要があります。
わきがの判断方法は主に次の2つです。
【直接診察】
医師が臭いを判断するために、脇の臭いを嗅ぎます。
(しかし、問診で十分わきがと判断できる場合には、行わない病院もあるようです。できれば、臭いもしっかり確認してくれる病院を選びたいものです。)
ガーゼで脇の汗や臭いを取り(脇に挟む、脇の皮膚を擦るなど)、臭いを嗅いで判断する「ガーゼテスト」を行う病院もあります。
【試験切開】
脇にごく小さな穴を開け、皮膚の下のアポクリン腺の多さや大きさ、割合などを直接確認します。傷も残らず、麻酔を使うので痛みもほとんど感じないという人が多いようです。
試験切開は「わきがではないが、わきがだと思い込んでいる」という自臭症の人に対して、「わきがの原因であるアポクリン腺が少ない」と証明してみせる場合にも有効です。